稽古場日記始めます
2011年10月22日
演出の西村です。
今更なんですが、
かがわ文化芸術祭2011閉幕公演
音楽舞踊劇『恋するジュリエット』
の稽古場日記をつけようと思います。
その前に、まずはどんなことやるの?ってところから説明しますね。
かがわ文化芸術祭2011というのが、10月から12月にかけて、
香川県の様々な場所で行われています。
その主催公演、ということでこの閉幕公演がおこなわれます。
かがわ文化芸術祭については、HPがありますのでそちらをご覧ください。
http://kagawa-arts.or.jp/88/index.html
最初、
バレエ、ダンス、オーケストラ、邦楽など香川県在住で活躍される
アーティストの皆さんが出てくる閉幕式の演出をしてほしい、
といった内容の依頼が私のほうにありました。
単純にパフォーマンスの順番を考えて終わり、ということでもよかったのですが、
さすがにそれではさびしいだろうし、私は演劇の専門家ですので、
それなら、そのパフォーマンスを演劇でパッケージングし、
一つの大きな芸術作品として観客の皆様に届けたいなと思ったのです。
では、どの戯曲でそのパッケージングを行うか、ということですが、
現代戯曲だとそんなに都合よく、バレエが出てきて、尺八がでてきて、
そのあとにコンテンポラリーダンスが出てくるような戯曲はありません。
なので、ここは普遍性があり、解体しても大丈夫なような強度な古典戯曲を選ぶことにしました。
しかも解体することは決めてましたので、できるだけ知名度が高く、
かつシンプルな劇構造を持つ古典戯曲でなくてはなりません。
で、シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」に決めました。
まぁ、シェイクスピアに決めた際、さぬきシェイクスピアが気にならなかった、といえばウソですが、
安田さんとは作風がまったく違うし、それほど気にとめませんでした。
話は少しそれますが、今回演劇に出演してくれている俳優の半数がさぬきシェイクスピア参加者です。
安田さんにきっちり、みっちり鍛えられたようで(笑)、声や体がかなりしっかりしています。
アマチュアでこれくらいできるというのは、本当に大したものです。
先日、安田さんにお会いした際に
「安田貯金を使わせていただきます」
と言ったら
「おれは何もしてないよ」
と笑っておられました。
何年も前の公演がこのような形で残っているなんて、本当に素晴らしいことだと思います。
芸術は、経済と違いすぐにリターンがあるものではありません。
教育と同じで、10年とか20年とか、あるいは50年とかはたまた次の世代とか
ふとした瞬間に、おもわぬ恩恵をうけることができることがあります。
そして、それが芸術の強さであり、芸術の公共性だと私は思うのです。
えーと、「恋するジュリエット」の内容についての話でしたね。
ちょっと長くなってきましたので、
また次回にそれは書きたいと思います。

なるべくまめに更新したいと思いますので、これからよろしくお願いします

Posted by 恋するジュリエット at 04:09│Comments(0)